フットプロム協会・競技委員としてフットプロムの魅力を伝える2人・相根 澄(サガネキヨシ)と今矢 直城(イマヤナオキ)は、フットサルとサッカーそれぞれ競技の違いはあれど、プロ選手として海外で活躍した経験を持つ者同士。

彼らの視点で見た日本サッカー・フットサルに足りないものや、海外への挑戦、フットプロムの意義とは…。

対談形式で話を聞いた。

挑戦しないと何も始まらない

――まずはお互いの印象をお教えください。

今矢 2008年8月のフットサル大会で初めてお会いしましたね。相根さんがスペシャルゲストとして登場したんです。僕はフットサルのことはあまり詳しくないので、相根さんのことを知りませんでしたね(笑)。でも僕が選手を見るときの基準はミスをした後の態度なんですが、試合で相根さんは自分がミスしても、他の人がミスしても、何があってもポジティブでした。さすが世界を経験した選手だなと思いましたね。

相根 そうフットサル大会で初めて会ったんだよね。僕は、最初に今矢くんを見たときは「ハーフなのか、海外出身の日本人なのかな」と思いましたね。フットサルは狭いところでしっかりボールをキープすることが大事なんですが、今矢くんはボールを取られない、ミスしない。上手い選手だなと。その後、海外でプレーした選手だと知って、中田英寿氏や中村俊輔といった表に出てくる人だけでなく、他にも今矢君のように海外に挑戦して結果出している人もいるんだなと驚きました。

――お二人はなぜ海外に挑戦したのですか?

相根 1999年頃、日本のフットサル界にはプロもナショナルリーグもなかったので海外に挑戦しようと思ったんです。日本代表に選ばれて世界のチームと対戦していましたが、日本人は上手いけど海外のチームには勝てない。ブラジルやイタリア、スペインと対戦して負けるのはしょうがないんですが、ベトナムやマレーシアと対戦しても良い勝負をしてしまう。そこで世界のトップでプレーすれば日本代表が負けなくなるのかなと思ったんですよ。

僕がイタリアを選択した理由はこうです。当時ブラジルと対戦して14−1で負けたんですが、その際多くの選手は「一生かなわないよ」と言っていました。でも僕は、「このレベルでやれば世界一になれるはず、ブラジルに行こう」と思うようになったんです。

ところが、とある大会でイタリアとブラジルが決勝で対戦したのを観て気持ちが変わったんです。イタリアは前半2-1とリードで折り返して、結局ブラジルが3-2で勝ったんですが、「あのブラジルをどうやったら押さえられるのかな。日本代表が世界と対戦すると当然守っている時間が多くなる。守備をまずしっかりやれば勝てるようになるだろう」と思ってイタリアに行くことに決めたんです。ブラジルには日本代表の守備をしっかりと組織してから、後輩に行ってもらえばいいと思ったんですね。

今矢 僕は小学校からヨーロッパでプレーするのが夢だったんです。10歳で父親の仕事でオーストラリアに引っ越したんですが、「ヨーロッパでプレーしないとプロじゃない」と思っていたんですよ。当時はオーストラリアのナショナルリーグ(2005年からAリーグ)でプレーしていて、20歳くらいの頃から自分がプレーしているDVDとかプロフィールをヨーロッパのクラブへ送っていたんですが、何も話が動かない。このままだとサッカー人生終わってしまうと不安になって、22歳の時に「ヨーロッパに行くしかない。自分をその場所に置かないと始まらない」と思い、代理人が少しツテがあるような話をしていたんで、片道切符を買ってスイスに向かったんです。結局代理人の話は嘘だったんですが、最終的に2003年の7月、スイスの1部リーグ(当時)のヌーシャテル・ザマックスのトライアウトを受けることができて、自分でも驚くほど良いプレーができ契約することができました。

相根 僕も同じ考えで「海外に行かないと始まらない」と思っていましたね。セリエAってフットサルでもあるんだぞと聞いて、1週間後には現地に行っていました。2001年に契約するまで3年くらい掛かりましたね。最初はローマにあるラツィオで認められんだけど契約には至らなくて……。ローマにもう1つチャンピーノというチームがあって紹介されたんですが、16チーム中そのチームだけが外国人がいなかった。代表戦があって1日しかチャンスなかったんですが、プレーを見てもらう機会を貰えて。そりゃもう、その時は他の選手と全然モチベーションが違いますよね(笑)。1日でOKが出て契約することができたんです。

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